たりないふたりとたりないふたりとたりない私とたりないひとたち

  • 2021年10月24日
  • お笑い

2021/5/31 配信ライブ「明日のたりないふたり」

南キャン・山里とオードリー・若林による漫才ユニット「たりないふたり」の解散ライブを仕事を早めに上がって視聴。

ただのお笑いじゃない。

たりないことを受け入れて笑ってやっていいって、教えてくれた。たりてないのが私だけじゃないと教えてくれた。人生をもがいていくのがどういうことなのか教えてくれた。

私と一緒にたりないふたりに共感していた、別のたりないふたりが武道館でライブやって、Mステに出て、それでもまだたりない曲を書きながら、バカスカと実力を見せつけている。

ほんと、たりないふたりは、素晴らしいコンテンツだ。

奇跡的なつながり。だけど、たぶんこれは革命でもなんでもない。どこに飛び立つヘリコプターもない。たりないひとたちは引き続きたりないままやってくんだろうな。

でも、ほんと感動したんだけど、欠落って、不足って、共有できるんですね。

私のしんどかった時期に、一人じゃなくてよかったと思う。上に革命じゃないと書いた。たぶん彼らの「たりないふたり」だけでは、まだ何も変わっちゃいないと思う。

だけど、彼らは「たりない」ことが共有されるコンテンツたりうることを示した。たりてないことがどれだけ満ち溢れてるかを見せつけた。

彼らが生の不満をぶつけてそれでも一緒にいられたことは、それはたりないふたりだったからなんだろうな。

ああ、たりない私は、たりないふたりとたりないふたりにどれだけ救われてきたか。素晴らしい芸能だった。たりないふたり。

今日、時間を共有した私たちは皆、明日からもまたたりないままなんだろう。

ありがとう。山里さん、若林さん。たりないふたり、めちゃくちゃ楽しかったよ。めちゃくちゃ共感したよ。めちゃくちゃ安心したよ。めちゃくちゃ助けられたよ。あなたたちがCreepy Nutsを引っ張り上げてくれたおかげで、HIP HOPのかっこよさを知ることができたよ。あなたたちたりてないひとたちが表現をしてくれているおかげで、私も一人じゃないんだってずっと思うことができたよ。

きっとたりてる私だったら、このたりてないひとたちには会えなかったんだろう。

ああ、たりてなくて良かったなあ。