どうもこんにちは、RTです。
前回、自己紹介とブログを始めたことへの弁明を兼ねて長文を書いてみた。このブログでは、音楽やら映画やら、私の好きなものについて書いていこうと思っている。
私が好きなもの、といえば、音楽、映画、漫画、お笑い、(たまに)美術館、あとは最近あんまり楽しめていないが、読書と移動すること、だろうか。
この中で、音楽については、記憶をたどれば幼稚園児であったころから、歌うことは好きだった気がする。小学校のときには、音楽の授業でがんばって歌をうたった結果、同級生の男子からバカにされた(そういえば、前稿で言及してない気がしますが、一応私の性別は男性です。あんまり男性であることに自信はありませんが)。特に、意識的にロックを聴き始めたのは高校時代で、それ以来、ロックとパンク、メタル、ジャズ、など周辺ジャンル(アメリカ労働者階級ルーツ)の音楽は今に至るまで常に聴いてきた。
こうやって、ロック音楽にはまっていった入り口は、結局、中学時代にスピッツにのめりこんだことにあったと、これは断言してもいいのではないかと思う。
というわけで、本ブログの最初のトピックとして、スピッツについて、個人的に思い出してみたい。
スピッツといえば、独特の世界観で、淡く切ない、時に甘酸っぱいラブソングを届ける、異常に透明感のある草野さんのボーカルの魅力が、チェリーやロビンソンのような爆発的なヒット曲を通じて、ロック音楽を好むと好まざるに限らず、広く知られているバンドだと思う。
一方、おそらくロックが好きな多くの人の同意を得られるのではないかと思うのだが、バンドとしての演奏力の高さが、数々の名曲を文字通り底から支えており、それが殊更このバンドを好きな理由になっている。私が何度このバンドの曲を聴かない時期を経ても、やっぱりここに戻ってくる、最大の理由はこのバンドとしての圧倒的な完成度の高さだと思う。
まあ、しかし、スピッツの魅力などというテーマは、おそらく巷でも色々な方が書かれているテーマだ。今更どや顔で「スピッツって、チェリーだけじゃないんだぜ?知ってる?」などということが寒ざむしいということは、さすがの私でもわかる。
本稿では、私個人がどうやってスピッツオタクになり、そこからロック沼にはまっていったか、思い出してながら書いてみたい。
そもそも、スピッツは、1987年結成、1991年メジャーデビューのロックバンドで、メジャーデビューが私の生年と同じ。爆発的なヒットとなったロビンソンが1995年発売ということで、おそらく物心つくくらいの頃からJ-POP、ないしはJロックを代表するバンドとして広く知られてきたバンドだ。
1995年当時の私は4歳くらいで、転勤族の父について、奈良にいた頃だと思う。その後、長く暮らすことになった千葉県へ引っ越してからも、両親の実家がある愛知への長距離ドライブ時には、両親の好みであるユーミンやら何やらに紛れて、しょっちゅうこのバンドの曲を聴いてきた。この頃の私は、ポンキッキーズで流れていた「ピ ピカソ」とそのカップリングの「春咲小紅」(原曲は矢野顕子、なぜかこっちの方が記憶に残っている)とか「歩いて帰ろう」とか、もう少しあとには、ポケモンの曲とかが聴きたいお年頃だったと思う。
スピッツについては、当時、カセットテープ(!)に録音してカーステレオから、「空の飛び方」をかけていたのはぼんやり覚えていて(ドライブ用のカセットをいれた箱にこのタイトルはあった気がする)、はっきり記憶しているのは、もう少しあとに発売された、最初のベストアルバム「RECYCLE Greatest Hits of SPITZ」をよく聴いていた。このアルバムが1999年発売。「RECYCLE」といえば、中学生になってから読んだスピッツの本で、このアルバムがメンバーにとって、不本意な発売だったことを知って驚いた。
ちなみに、「RECYCLE」の発売前後では、2000年に自分が小学3年生であったことははっきりと記憶している。というのも、この年は、ちょうど小学校の50周年行事があり、校庭で全校児童の集合写真を撮り、下敷きとして配られていたという出来事があり、なぜかはわからないが、この出来事と、そのときの学年を今も鮮明に覚えている。閑話休題。
とにかく、小学校高学年ごろまでの私は、渋滞する東名高速をのろのろと走る退屈な車のなかで、流れてくるスピッツのヒット曲たちを大した興味ももたずに聴いていた、ということになる。
そんな私が本格的にスピッツを、自分の好きなバンドとして聴き始めたのは、中学2年生のことだ。
ちなみに、人生ではじめて自分で買ったCD(買ってもらったものを除く)は、ORANGE RANGEの「musiQ」だったはずだ。これは、スピッツにのめり込む少し前のこと。今でもたまにレンジは聴くし、私のミクスチャーロック、ラップ好きな一面にも影響してる気もする。
スピッツの曲を、能動的に聴き始めた出来事については、今も覚えている。まあ、大したことではないのだけれど。。。
それは、中学2年のときのこと。校外学習に行くバスの中で、カラオケをやることになり、音楽好きでアコギ弾きなクラスメートに何かを歌おうと誘われて、そのときに歌ったのが、スピッツの「スパイダー」だった。
今、これを書いていて、なんでこんなことを覚えてるんだろうと考えてみた。私は、これまでの生涯通して、基本的に歌うことが好きだし得意だ。人前で歌って誉められることも、幼い頃から好きだった気がする。中学2年の校外学習のバスでスパイダーを歌って、持て囃されたかどうかはよく覚えてない。だけど、人前で歌ったこと自体を気持ちよく思っていたように思うし、そうだからこそ、帰宅してからしっかりと聴き直してみようと思ったのだろう。そう考えると、私にとって、歌うことがある曲を好きになることの入り口となるのは、割と多いのかもしれない。
校外学習の後、自宅に帰ってから親が録音していたスピッツのMDを聴きあさった。特に、バスのなかで歌ったスパイダーをリビングのMDコンポで流したら、イントロのアコギのかっこよさに惚れ込んだ。
それから、中学生の2年弱の間で、当時発売されていたスピッツのアルバム「スーベニア」までを一気に聴いた。
当時、発売されていた11アルバム全てを買い揃えるというのはできないので、近所のCDレンタルショップで、少しずつ借りてはMDに録音した。それを何度も何度も聴き直して、当時はイントロでほぼ全曲わかるくらいには聴き込んでいたと思う。今でも、特に当時聴いていた曲についてはほぼイントロからサビが思い出せるのではないかと自負している。
その後も、特に10代でロック音楽にのめり込んでいった私にとって、スピッツは一番影響力のあるロックバンドだった。
当時、記憶しているのは、高校生時代にスピッツの結成20周年のライブイベントを観たということ。
音楽ナタリー 2007年6月25日「[スピッツ] 豪華ゲスト迎え結成20周年祭2DAYS」
↑ 探したら記事がありました。
共演者にKREVAもいるが、これは当時、草野さんとのコラボ曲「来ればいいのに」が出たためだと思う。当時は正直なところ、このコラボにあんまりピンと来てはいなかったのだが、最近、個人的にHip-Hopブームが来ていて、改めて聴いてみると、KREVAのメロウなラップのかっこよさと草野さんのクリーンでフラットな透明ボーカルの相性がすごくいいなと思い、ヘビーローテーションしている。
15~18歳のころの私にとって、スピッツはロック音楽の教科書のような存在で、当時メルマガか何かでやっていたQ&Aコーナーや、2007年発売の書籍「旅の途中」を読んでいた。
対談や書籍から彼らの発言を集めていた私にとって、彼らのロックバンドとしての美学がロックの正解だった。彼らが「若い頃には、スリーピースバンドがロックバンドとしての正解だと思っていた」というような内容のことを言っていたと思うのだが、私は彼らの若い頃の美学を信奉した。
当時の私にとって、スピッツだけでは「スピッツ的なもの」を聴き足らず、どうやったらもっとスピッツみたいなものと出会えるのだろうと考えた結果、スピッツと同じような音楽的ルーツをもつアーティストはきっとスピッツみたいなものを僕に与えてくれるだろうと思い、スピッツのルーツを探し回った。
そして、スピッツのルーツがハードロックなるものにあったと知り、そこからAC/DCやレッドツェッペリンなどから入り、HR/HMに彩られた高校時代となっていった。ロックの話は長くなりそうなので、またの機会に。
せっかくなので、私の好きな曲を何曲か紹介しておく。
と、書いてからリストを書き始めたのだけど、「何曲か」ではとどまらなかった。スピッツは、時期によってまた曲調も違うし、最近のアルバムに至っては完成度が高すぎてどの曲をお勧めしていいのか、全くわからなかった。とりあえず、Apple Music利用者限定ではあるが、プレイリストにしたのでちょっとずつ聴いて好きなのを見つけてほしいし、ぜひ好きな曲の収録アルバムは通しで聴いてほしい。
曲目は以下に書き並べた。
- ローランダー、空へ (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- 君だけを (1993年発売アルバム「CRISPY!」収録)
- 黒い翼 (1993年発売アルバム「CRISPY!」収録)
- 愛のことば (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- インディゴ地平線 (1996年発売アルバム「インディゴ地平線」収録)
- さらばユニヴァース (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- 俺の赤い星 (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- 12月の雨の日(はっぴぃえんどカヴァー) (2012年発売アルバム「おるたな」収録)
- SJ (2016年発売アルバム「醒めない」収録)
〇 しっとり系バラード
- うめぼし (1991年発売アルバム「スピッツ」収録)
- 涙 (1992年発売ミニアルバム「オーロラになれなかった人のために」収録)
- Y (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- 楓 (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- 流れ星 (1999年発売アルバム「花鳥風月」収録)
- コスモス (1999年発売アルバム「花鳥風月」収録)
- ジュテーム? (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- 遥か (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- ガーベラ (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- 優しくなりたいな (2005年発売アルバム「スーベニア」収録)
- P (2007年発売アルバム「さざなみCD」収録)
- 若葉 (2010年発売アルバム「とげまる」収録)
〇 切ない系ポップ
- 月に帰る (1991年発売アルバム「スピッツ」収録)
- 死神の岬へ (1991年発売アルバム「スピッツ」収録)
- プール (1992年発売アルバム「名前をつけてやる」収録)
- アパート (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- 日なたの窓に憧れて (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- 夏が終わる (1993年発売アルバム「CRISPY!」収録)
- 夢じゃない (1993年発売アルバム「CRISPY!」収録)
- 空も飛べるはず (1994年発売アルバム「空の飛び方」収録)
- 恋は夕暮れ (1994年発売アルバム「空の飛び方」収録)
- 涙がきらり☆ (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- あじさい通り (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- 冷たい頬 (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- おっぱい (1999年発売アルバム「花鳥風月」収録)
- ハートが帰らない (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- ホタル (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- 夜を駆ける (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- 水色の街 (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- ババロア (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- SUGINAMI MELODY (2004年発売アルバム「色色衣」収録)
- 大宮サンセット (2004年発売アルバム「色色衣」収録)
- 正夢 (2005年発売アルバム「スーベニア」収録)
- 14番目の月(荒井由実カヴァー) (2012年発売アルバム「おるたな」収録)
- さらさら (2013年発売アルバム「小さな生き物」収録)
- みなと (2016年発売アルバム「醒めない」収録)
- コメット(2016年発売アルバム「醒めない」収録)
- ヒビスクス (2016年発売アルバム「醒めない」収録)
- まがった僕のしっぽ (2019年発売アルバム「見っけ」収録)
〇 さわやか系ポップ
- テレビ (1991年発売アルバム「スピッツ」収録)
- 日曜日 (1992年発売アルバム「名前をつけてやる」収録)
- 胸に咲いた黄色い花 (1992年発売アルバム「名前をつけてやる」収録)
- 恋のうた (1992年発売アルバム「名前をつけてやる」収録)
- ハニーハニー (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- ルナルナ (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- 初恋クレイジー (1996年発売アルバム「インディゴ地平線」収録)
- 渚 (1996年発売アルバム「インディゴ地平線」収録)
- バニーガール (1996年発売アルバム「インディゴ地平線」収録)
- 運命の人 (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- 仲良し (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- 謝々! (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- フェイクファー (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- 心の底から (1999年発売アルバム「花鳥風月」収録)
- HOLIDAY (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- ハネモノ (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- 稲穂 (2004年発売アルバム「色色衣」収録)
- 春の歌 (2005年発売アルバム「スーベニア」収録)
- 自転車 (2005年発売アルバム「スーベニア」収録)
- 僕のギター (2007年発売アルバム「さざなみCD」収録)
- 桃 (2007年発売アルバム「さざなみCD」収録)
- ルキンフォー (2007年発売アルバム「さざなみCD」収録)
- シロクマ (2010年発売アルバム「とげまる」収録)
- 初恋に捧ぐ(初恋の嵐カヴァー) (2012年発売アルバム「おるたな」収録)
- 小さな生き物 (2013年発売アルバム「小さな生き物」収録)
- エンドロールには早すぎる (2013年発売アルバム「小さな生き物」収録)
- 醒めない (2016年発売アルバム「醒めない」収録)
- 子グマ!子グマ! (2016年発売アルバム「醒めない」収録)
- 優しいあの子 (2019年発売アルバム「見っけ」収録)
〇 ロック
- 夏の魔物 (1991年発売アルバム「スピッツ」収録)
- ヒバリのこころ (1991年発売アルバム「スピッツ」収録)
- 名前をつけてやる (1991年発売アルバム「名前をつけてやる」収録)
- オーバードライブ (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- 白い炎 (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- スパイダー (1994年発売アルバム「空の飛び方」収録)
- 不死身のビーナス (1994年発売アルバム「空の飛び方」収録)
- トンガリ’95 (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- グラスホッパー (1995年発売アルバム「ハチミツ」収録)
- マフラーマン (1996年発売アルバム「インディゴ地平線」収録)
- センチメンタル (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- スピカ (1999年発売アルバム「花鳥風月」収録)
- 俺のすべて (1999年発売アルバム「花鳥風月」収録)
- いろは (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- 8823 (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- さわって・変わって (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- ミカンズのテーマ (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- ムーンライト (2004年発売アルバム「色色衣」収録)
- 船乗り (2004年発売アルバム「色色衣」収録)
- 夢追い虫 (2004年発売アルバム「色色衣」収録)
- ワタリ (2005年発売アルバム「スーベニア」収録)
- テイタム・オニール (2005年発売アルバム「スーベニア」収録)
- 点と点 (2007年発売アルバム「さざなみCD」収録)
- トビウオ (2007年発売アルバム「さざなみCD」収録)
- 恋する凡人 (2010年発売アルバム「とげまる」収録)
- 君は太陽 (2010年発売アルバム「とげまる」収録)
- 三日月ロック その3 (2012年発売アルバム「おるたな」収録)
- オパビニア (2013年発売アルバム「小さな生き物」収録)
- ハチの針 (2016年発売アルバム「醒めない」収録)
- はぐれ狼 (2019年発売アルバム「見っけ」収録)
- ヤマブキ (2019年発売アルバム「見っけ」収録)
〇 よりハード系のロック
- 惑星のかけら (1992年発売アルバム「惑星のかけら」収録)
- スーパーノヴァ (1998年発売アルバム「フェイクファー」収録)
- メモリーズ・カスタム (2001年発売アルバム「ハヤブサ」収録)
- エスカルゴ (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- けもの道 (2002年発売アルバム「三日月ロック」収録)
- オケラ (2012年発売アルバム「おるたな」収録)